「やりたいことがない」「認知症になったらどうしよう」「体もガタがきた」「貯えもほとんどない」–。年を重ねるほどに、誰もがそんな心配でいたたまれなくなります。不安をかかえて日々を送るなんて、それほどむなしく、ツラいことはありません。でも、そのような「老後の不安」「老いることへの不安」は、実は単なる思い込みや、高齢者の実態をよく知らない情報に起因しています。言い換えれば、幻想にすぎないことが多いのです。認知症が進むと多くの人は、「多幸的」になります。健康のためとして血圧や血糖値を下げ過ぎたら、体力や活力を失ってしまいます。また、無理な「老後の生きがい」を自分に課して、その生きがいにしばられてしまうようでは本末転倒です。もっと、心も体もラクになりませんか?この本は、幸せに年を重ねていく上で一番やっかいな、「不安」にさよならする本です。それができれば、生きている喜び、明日への意欲、身体の調子もあなた本来の状態にもどっていきます。高齢者専門の精神科医が、やさしく解き明かします。