プラグマティック精神療法のすすめー患者にとっていい精神科医とは

精神療法に正解などない。人の心に携わる方なら「精神療法をきちんと学びたい」と誰しもが思うだろう。しかし、精神療法において治療者側も患者側も「こうしなければならない」と強迫的になることで、大事な点を見落としてしまうことがあるかもしれない。
人には「いい面」も「悪い面」もあり、そのどちらか一方だけという人は存在しない。また精神療法は人間対人間の付き合いであるから両者の相性もある。そのような要因が複雑に絡み合って生まれる結果は十人十色であるが、その中で最善のものを見つけていくために、治療者側はより多くの引き出しを持っておくこと、が必要である。
両者の関わりから生まれるもので患者の心の成長が促されるのは明白だ。本書では、理論だけではなく実用的に取り組める治療法を提案していく。