精神科医・和田秀樹の公式サイトです
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受験勉強と教育問題

 1987年に『受験は要領』を出して以来、私は、自分で言うのも僭越だが、受験界のカリスマとか、受験勉強法の神様などと呼ばれてきた。
  私自身が、灘高校で落ちこぼれて、自らの受験勉強法の考案によって立ち直った体験やそれを弟に応用して、灘高校に行けなかった弟を東大文Tに現役合格させたり、その後塾講師や家庭教師としてあげてきた実績と、また世間の多くの子供たちが、頭が悪いわけではないのに、勉強法が悪いだけなどのために、受験で成功できないということがわかってきたこともあって、それを著書にしたらベストセラーになったわけだが、以降、受験勉強法は捨てがたい人生のテーマになり、いまに至っている。
  そして、私自身が主宰する志望校別受験勉強法の通信指導『緑鐵受験指導ゼミナール』での体験は、そんな私にとって多くの意味で、私の受験勉強にまつわる著述と、そのビジネス化のバックボーンになっている。一つには、スタッフである約150人の東大生講師とのディスカッションを通じて、今でも新たな受験情報を仕入れることができ、クォリティの高い受験技術書を現在も書きつづけることができることがある。また、精神科医の立場から受験生の心のケアも大切と考えて、講師と受講生が自由にどんな悩みをもっているかをやり取りする場を用意したおかげで、思春期や青少年を専門としないにもかかわらず、普通の高校生の悩みを知ることができ、これは今の若者の心理学を考える上での基盤となっている。また、彼らに行うテストを通じて、現在の子どもたちの学力低下の問題も真っ先に把握することができた。
今後も、この通信指導はさらなるイノベーションを続け、もっともコストパフォーマンスのよい受験指導となると信じている。実際、2009年春には、東大理科V類のトップ合格者をわれわれの通信教育から出すことができた。
さらに、2003年春からは、受験勉強の成功だけでなく、日本のエリートに足りなかった発表能力や多様なものの考え方を身につけさせるためのエリート塾、『和田塾・緑鐵舎』も開校した。中途編入を一切認めないことなどもあってまったくの赤字塾だが、数多くの文化人の方などの講義も行い、徐々に夢の実現に向かっている。
  いっぽうで、受験の前段階である、日本の子どもたちの学力低下は私にとって、最大の問題とさえなっている。文部科学省のゆとり教育路線の撤回への闘いを続け、ある程度は、それを勝ち取ったが、まだまだ日本の公教育は不十分だし、都会と地方の格差は確実に広がっている。しかし、ゆとり教育に反対するだけでなく、勉強のできない子どもをいかに救うかの方法論を持ち合わせていないと、それが観念論や大人の側の説教で終わることも心得ているつもりだ。そのため、『和田塾・緑鐵舎』でも、学校・塾(とくに地方対象に)のコンサルテーション業を始め、地方の学力の底上げを狙っているし、親や学校、塾対象の『学力向上!の会』も主宰し、情報提供や提言に努めている。エンジン01の教育委員会のメンバーとしても林真理子先生や藤原和博氏らとともに、無料で地方の学校に出張授業に行くなどボランティア活動も続けている。
受験勉強法だってバカにするどころか、むしろ、これもさらに発達させようという意識を高めている。そのために、緑鐵受験指導ゼミナールや和田塾・緑鐵舎のある本郷に引っ越したくらいだ。
最近は心理学や老人問題、あるいは教育問題の論客としてメディアに登場する機会も増えてきたが、私の原点である大学受験勉強法、あるいは子どもの勉強法の開発は決して怠ることなく続けていきたいと考えている。
 
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